小林恭二(著) 本朝聊斎志異*1

「愛のかたち」をテーマに54話の短編が楽しめる。
一話一話は短めで読みやすく、主に幽鬼や狐との愛を描かれている短編が多い。
今昔問わず、時代を自由に描く小林恭二の才能に驚かされる。
話の時代が一話ごとに進退するので、狐に抓まれるような感覚も読了後心地よかった。
第四十二話の志乃の話が私のお気に入り。
きっとお気に入りの「愛のかたち」が見つかる一冊。