『アラートボックス』*16

先行シングル2曲を含む15曲入りデビューアルバム。
1曲1曲の素晴らしさを書く筆力が私にはないから書けないけど、シングル曲をうまくアルバムという額縁に描き込んでるなぁと思ったのが第一印象。
組曲のようにアルバムを聴き終えると、一涼の満足感があって、幅広い音楽観がパズルのように組みあがっていくスリルも感じられるし。
特に、7、8、9曲目の繋がりが素晴らしく、これまでのミニアルバムやシングルでは得られなかった実験要素も満載。
このアルバム中の曲では、9曲目「クエリー」に鳥肌が立った。
イントロらしきイントロがなく、頭からド〜ンと暗ぁ〜く冷たい声の名嘉さんのボーカルで演奏が始まる。
逆回転のようなドラムとギターと、絶妙なオブリガートで入る美しいピアノ。
失恋を歌った曲であるんだろうけど、悠久の恋の美しさが最大限に現れてる名曲。
サビで聴ける切なそうで、雄大な名嘉さんの歌は大貫妙子さんの世界観のよう。
いつかピアノとボーカルだけのバージョンも聴いてみたい。
(書いてて放ったらかしだったMARQUEEのアルバムレビューの没稿です)